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小林 大四朗*; 津布 久悟*; 山中 英寿*; 浅野 雅春; 宮嶋 勝春*; 吉田 勝
Drug Development and Industrial Pharmacy, 24(9), p.819 - 825, 1998/00
被引用回数:23 パーセンタイル:61.1(Chemistry, Medicinal)生分解性ポリD,L-乳酸粒子中にテストステロン(男性ホルモン)を溶媒蒸発法を用いて包含した。次いで、in vivo分解挙動を調べるため、この素材をウイスター系ラットの背中皮下に埋め込んだ。病理組織学的観察の結果から、埋込の開始から10日後に、材料が完全に分解することが分かった。また、75-150mの粒径をもつ粒子からのテストステロンの放出は、6週の期間にわたって持続した。この所見は前立腺臓器の重量変化及び血中薬物濃度の結果からも示唆された。
岡部 和彦*; 小林 太志郎*; 小野 義弘*; 真下 透*; 湯浅 久子*; 山中 英寿*; 浅野 雅春; 大道 英樹; 吉田 勝
Pharm. Sci., 1, p.307 - 309, 1995/00
17-アセトキシ-6-クロロ-2-オキサ-4,6-プレグナジン-3,20-ジオン(TZP-4238)は、前立腺肥大の治療薬の一つである。この薬の治療効果を高める目的で、生体分解型のポリマー粒子にTZP-4238を包括し、前立腺組織に直接埋め込むことにより、局所治療薬としての適合性の検討を行った。その結果、7週にわたって、薬物が除放され前立腺の萎縮が観察された。この成果は、局所療法へ除放性製薬を応用した最初である。
吉田 勝; 浅野 雅春; 熊倉 稔; 片貝 良一*; 真下 透*; 湯浅 久子*; 今井 強一*; 山中 英寿*
Colloid and Polymer Science, 268(8), p.726 - 730, 1990/00
被引用回数:8 パーセンタイル:43.19(Chemistry, Physical)L-アラニル-L-アラニル--エテル-L-グルタミル-L-ラクテル(AlaAlaGlu(oE)Lac)の繰り返しからなるポリマーを合成し、このポリマーの粒子化を溶媒蒸発法で検討した。ポリマー(200mg)を含むクロロホルム/ジクロロ酢酸(98/2%)溶液(10ml)を1%ポリビニルアルコール水溶液(200ml)にそそぎ、30C400rpmで攪拌した時、58m径の球状粒子を得た。この場合、系中のジクロロ酢酸は粒子形成に最も重要な役割を果たす。一方、AlaAlaGlu(oE)Lacポリマーは、その主鎖にエステル結合とペプチド結合をもつため、エステラーゼ酵素とプロテアーゼ酵素作用によって分解を受けることが期待される。ポリマー粒子をウイスター系ラットの背中皮下に埋め込み、その分解性を調べたところ、25週目で完全に分解消失することが分かった。この粒子に薬物を包括し、粒子からの薬物の放出性及びラット前立腺におよぼす薬理作用も同時に調べた。
吉田 勝; 横田 勉*; 浅野 雅春; 熊倉 稔
European Polymer Journal, 26(2), p.121 - 125, 1990/00
被引用回数:12 パーセンタイル:53.9(Polymer Science)1-methacryloxybenzotriazole(MABt)とacrylonitrile(AN)をエチルプロピオネート中で線照射によって重合させたとき、均一溶液は、ポリマー粒子を形成するため、照射中に乳濁液に変化した。10%(W/V)モノマー濃度、25Cで30kGy照射したとき、ホモポリマーの粒子径は、各々MABtに対し約2m、そしてANに対し0.4mになることが分った。コポリマーの粒子サイズは、モノマー組成に従い、0.4-2mの範囲でコントロールできた。活性Bt基をもつコポリマー粒子の反応性は、一般式HN-(CH)-NH(n=2、3、5、7、9)で表わされるアルキレンジアミン誘導体との反応によって、遊離してくる1-hydroxybenzotridzole(HOBt)量から評価した。この場合、反応性はHN-(CH)-NH中のCH単位の数(n)の減少と共に直線的な減少傾向を示した。この結果にもとづいて、反応性のメカニズムおよび粒子形成メカニズムについて、その詳細な解析を試みた。
吉田 勝; 横田 勉*; 浅野 雅春; 熊倉 稔
Colloid and Polymer Science, 267, p.986 - 991, 1989/00
被引用回数:12 パーセンタイル:56.42(Chemistry, Physical)エチルプロピオネート中での1-メタアクリロキシベンゾトリアゾール(MABt)の放射線析出重合は、均一混合系で開始され、結果的にポリマーは球状粒子として沈澱する。ポリマー粒子の形成・サイズ・形は初期モノマー濃度に強く依存する。この場合、粒子はモノマー濃度を関数として、3つの領域に分けられる。(1)15w/v-%MABt以下での変形粒子の形成、(2)18~35w/v-%MABtでの球状粒子の形成、そして、(3)40w/v-%MABt以上での粒子の非形成(ポリマーが溶液系から析出しないため)。(2)の領域で、例えば20w/v-%MABt系でのポリマー粒子サイズは、3kGy照射で0.540.31mそして30kGy照射で2.930.68mになることが分かった。この粒子の数分布(number distribution)は、低線量で形成された小さい球状粒子が、照射線量の増加と共に、新たに生じたポリマーによって被覆され、より大きい球状粒子へと成長していくことを示した。
吉田 勝; 浅野 雅春; 横田 勉*; R.Chosdu*; 熊倉 稔
J. Polym. Sci., Part C, 27, p.437 - 442, 1989/00
生物活性体中に含まれるアミノ基と、緩慢な条件下で化学結合する活性(反応性)N-acryloxysuccinimide(Asu)を合成した。Asuをエチルプロピオネート中で放射線重合させた時、モノマー溶液は、均一系から不均一系に変化し、結果的に塊状ポリマーが得られた。しかし、Asuをdiethylene glyco dimethacrylate(2G)と共重合させた場合、限られた組成(100-70%2G組成)で、粒子形成をおこした。例えば、copoly(Asu/2G,20/80%)系における粒子サイズは0.91mになる。この粒子サイズは、重合時の溶媒系を選択することにより、調節できる(0.70-8.61mの範囲において)。一方、copoly(Asu/2G,20/80%)系粒子(2.70m粒子を用いて)を用いて、活性Su基の反応性をグルコアミラーゼ酵素によって調べた。その結果、粒子の1g当り20mgの酵素の結合が確認された。